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甲状腺は、のどぼとけの下にあって蝶が羽を広げた形をしています。大きさは縦4cm、重さ15〜20gで正常の甲状腺は柔らかいので外から触ってもわかりません。ヨードを材料にして甲状腺ホルモンを合成し、血中に分泌しています。 甲状腺ホルモンには、ヨードを4つ持つサイロキシン(T4)、ヨードを3つ持つトリヨードサイロニン(T3)と2種類あります。甲状腺から分泌されているのはほとんどがT4です。このT4が主に肝臓でT3になります。血液の中を流れているときは大部分が蛋白質と結合していて、ホルモンとして働くときには蛋白から離れます。これを遊離T4(FT4)、遊離T3(FT3)といいます。甲状腺ホルモンの量は、脳にある脳下垂体から分泌される甲状腺刺激ホルモン(TSH)により常に一定の値を維持できるよう調節されています。甲状腺ホルモンは、発育や成長に欠かすことができず、全身に働いて新陳代謝を調節し、精神活動にも重要な役割を果たしています。甲状腺の病気を大きく分けると以下の3つになります。
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<甲状腺機能亢進症>
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いろいろな原因で甲状腺ホルモンが増えて、新陳代謝が高まります。体重減少、倦怠感(だるさ)、手のふるえ、動悸、息切れ、脈が速くなる、イライラ、汗がでて、暑さに耐えられないといったような症状がでます。自律神経失調症やパニック障害、更年期障害と間違われることもあります。ひどい場合には不整脈を起こし、心不全の状態になることもあります。検査ではコレステロールが低いとか、ALPという酵素が高くなったりします。原因はバセドウ病が一番多いです。その他甲状腺に貯められていたホルモンが血液中に漏れ出てくるために一時的に甲状腺ホルモンが過剰になる無痛性甲状腺炎や、熱が出て甲状腺がはれて痛む亜急性甲状腺炎、ホルモンを分泌する腫瘍ができる甲状腺機能性結節などがあります。
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<甲状腺機能低下症>
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甲状腺の働きが悪くなると、血液中の甲状腺ホルモンが少なくなり、新陳代謝が低下します。むくみ、寒がり、便秘、皮膚のかさつき、集中力の低下、脱毛、無気力、物忘れ、いつも眠いなどの症状がでます。重症では意識がなくなることもあります。うつ病、年配の方では老化現象、むくみは腎臓や心臓の病気と間違われたりすることもあります。はっきりした自覚症状が無くても、甲状腺ホルモン不足が長期間続くと、心機能・肝機能の低下や、血液中のコレステロールが上昇して、動脈硬化を早めたりします。原因は甲状腺に慢性の炎症がある橋本病、甲状腺の病気治療によるもの、昆布類などヨードの多い食べ物を食べすぎることで、一時的に甲状腺の働きが悪くなることもあります。
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<甲状腺腫瘤>
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甲状腺内に腫瘤ができる疾患です。腫瘤の多くは、甲状腺ホルモンの異常はないので、症状はほとんどありません。良性と悪性があります。超音波エコー、必要な場合は細胞の検査を行い、腫瘤が良性か悪性か確かめることが大切です。甲状腺の悪性腫瘤は他の臓器のがんとくらべるとたちのよいものが多いです。
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当センターでは2004年4月から甲状腺機能検査として血液中TSH,FT4の測定を開始しました。甲状腺機能検査が健康診断や人間ドックの基本検査項目に入っているところはまだ多くありません。 甲状腺機能異常症は頻度も高く、診断・治療法も確立しているため、血液検査で早期発見できれば、その後の生活の質が全く違います。 ただし、もし上記のような甲状腺疾患が疑われる症状があれば、ドックを待たずに、内分泌内科(あるいは内分泌外科)受診をお勧めします。
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